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マドンナのつぶやき

1.17

おはようございます^^
今日は、阪神淡路大震災から23年を迎えました。
震災を体験された皆様は、忘れることのできない悲しく辛い記憶だと思います。
大切な人を失った悲しみは癒されることはないと思います。
亡くなられた皆様のご冥福をお祈りいたします。

さて、
本日は、平成24年に開催しましたトップセミナーの講演内容の報告書をご紹介いたします。
防災、危機管理意識啓発にご活躍の山村武彦氏の講演内容です。
参考にしていただければ幸いです。
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山村 武彦氏
「南海巨大地震に備える 組織とリーダーの防災危機管理」

平成25年2月14日
東京第一ホテル松山於

 まず、今日の講演内容をメモし、周りに伝えてほしい。
本日の演題、南海トラフ地震とあるが、日本は地震の国であることを認識し、どこでもいつでも地震が来ると思って備えることが大切である。

※安全行動マニュアルについて、
 例えば飛行機事故の際、酸素マスクが降りてきたら大人と子供どちらが先に酸素マスクをつけるべきか?
それは大人である。大人が助かってこそ子供を助けることができる。
世界中の安全マニュアルには、すべてそう記載されている。まずは大人が生き残ることが大切である。
死なない。閉じ込められない。
「生き残る」ことが一番。

※早急に取り組むべきポイントは
災害時の為の食糧・衣料・毛布等、個人で用意するものは最低でも3日分は必要。義務化すること。
現代は被災後数日で救援物資が届くので、生き残ってさえいれば大丈夫。
企業は、7日分の用意が必要。
企業の役割として、帰宅困難者に提供できることを想定して用意すること。
社員一人一人の危機管理を高めることが大切である。
また、大規模広域災害の際には、取引先との情報共有ができるネットワークを考えておくことが必要。
商店は、揺れが収まったら出来うる限り開店して、物資不足の混乱を防ぐことが望ましい。
例えば、自治体と協定を結んでいる(災害時には物資を行政に提供する等)場合であっても、できるだけ地域の人に開放してほしい。
これが、リアリティのある行動マニュアル(市場の開放)である。
そのためにも、企業間でのネットワークが必要となる。

※次に企業で行う避難訓練について
社員の防災力向上のためには、「ブラインド型」の訓練が必要である。
これは想定された中で行う訓練ではなく、例えば会議中に「今小さな地震が来た。あなたは何をしますか」と一人一人に問いかけてみる。
それぞれの役割を考え、実行に移せる訓練となる。
これを何度も行うことで「凍りつき症候群」を回避できるようになる。
「凍りつき症候群」とは、とっさの揺れに驚いて体が動かなくなってしまう様子。
(阪神・淡路大震災発生時のコンビニ店内の防犯カメラの映像を元にその様子の説明あり。
カタカタカタと言う自動ドアの揺れに店員と客は気づいていたが、ふたりともじっと動かなくなる。次の瞬間に震度6強 の揺れが発生。店内の大きな揺れの映像は途中で途切れる。店はつぶれ、1名死亡とのこと)
このカタカタカタと言うかすかな揺れの時に、外に出ていれば助かったはずである。
小さな揺れを感じたら、まず逃げ道(ドア・窓を開ける)を確保すること。
その次に、安全な所に身を隠す。
フロアごとに安全行動マニュアルを作成することも必須。
組織とリーダーの防災・危機管理は災害発生時に、連絡が取れるか取れないかが問題である。
あらゆる方法で連絡が取れるようにしておくこと。  
また、ブラインド型の訓練で社員の危機管理対応力を向上させることが大切。      

リーダーに求められるのは、洞察力と決断力。
企業防災隣組と災害時CSR(企業の社会的責任)計画を立てる。

3・11では、津波の被害が大きかった。  
◎津波・洪水→逃げるが勝ち  
◎要援護者は車で、健常者は足で逃げる  
◎車は、ガソリンが半分になったら入れておくこと。      
(車で逃げるのは場所によっては危険な場合がある)  
◎遠くよりも高い所へ逃げる。  
◎逃げたら戻らない。

※最後に
3.11の「ちょっといい話」  
世界が絶賛した日本人の礼節  
震災後、行政の呼びかけで開店したコンビニなどにきちんと列をなして順番を待つ日本人の素晴らしさ。

金庫、現金の届出があったこと。  
都内の帰宅困難者が寒く遠い自宅へ徒歩で帰る途中で、喫茶店の店主が無料で配ったコーヒーに感謝する人の声。  
自分たちも被災者でありながら、他の人を助けようとする人々。  
助けられる人から助ける人へ。  
いつ震度6強の地震がきてもいいように、半年後に来る・死ぬと決めて、今準備をする。 
大事なことは自分で決めること。  

「自分は死なない」ではなく、誰にでも起こりうることであり、それから助かる為に準備をすることが大事。

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その他に「いのちの笛」の紹介もありました。  
かなり大きな音で、災害時だけでなく、防犯にも役に立つと思います。  
山村氏は「生きのびる」「助け合う」の言葉を多く使われていました。  
そして、「日本人である誇り」とも言われました。

以上、ご報告です。

H25年2月21日

公益財団法人 日本電信電話ユーザ協会

松山地区協会 事務局
清水  郁子

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